【ネタバレ注意】Past Memory -過去と記憶- 註解と考察


時間の流れについて

物語の開始タイミングは孝太たちの高校の入学式、終了タイミングは孝太たちの高校二年生の始業式である。

過去編として孝太たちの中学時代、小学校時代、由の幼少期、由の父母・祖父母世代の回想が挟まれる。

キャラクターについて

キャラクターの名前の読み方は一般的なものです。作中で苗字や名前が明かされたものについてはそれを使っています。

井上 孝太(いのうえ こうた)

本作の主人公。桜花学園高校一年生。現在は成績優秀。鈍感系主人公。

現在から8~9年前、小学二年生の夏に幼馴染らを亡くした過去を持つ。当時8歳。

能力者であり、リープを行使できる。誕生月は10月。

グラフィックは過去のもののみ存在する。6章にて掲載。

たぶんinfinity-S作品で唯一の死亡シーンがある主人公。

保坂 由(ほさか ゆう)

保坂由のグラフィック

メインヒロイン。桜花学園高校一年生。

生活雑貨店で買い物をしていた時に孝太と出会う。

能力者であり、リセットを行使できる。

幼少期から祖母と二人暮らしで、両親と連絡が取れていない。

祖父の過去の行動によって60年もの寿命が奪われており、16歳の誕生日に死亡することとなっていた(初代由)。父親によってリセットされたのが現在の由である。しかし、このリセットによって寿命が取り戻されたわけではないので、孝太と出会った時は死にかなり近い状態だった。

物静かな性格だったが、自身の問題を解決し寿命を取り戻した後に本来(初代由)の明るい性格に戻る。

誕生日は12月10日。

青井 かなで(あおい かなで)

青井かなでのグラフィック

桜花学園高校一年生。勉強は一人でやる派。

由の友人で、歩美とは中学が同じ。由の人生を取り戻すために一役買う。

柊 歩美(ひいらぎ あゆみ)

柊歩美のグラフィック

桜花学園高校一年生。活発な子。料理がうまい。

由の友人で、かなでとは中学が同じ。由の人生を取り戻すために一役買う。

稗貫 真一(ひえぬき しんいち)

稗貫真一のグラフィック

桜花学園高校一年生。

孝太とは小学校二年生からの親友で、高校受験を共に乗り切った仲である。孝太へ取り返しのつかなそうなイタズラを仕掛けるなど、とんでもない野郎だが親友である。

一応、そのイタズラによって孝太と由が出会っている。

神谷 恵理(かみや えり)

神谷エリのグラフィック

サブヒロイン。孝太の家の近所に住んでおり、同い年の幼馴染で、孝太が好きだった。物語開始時点で故人。

小学校二年生の夏に海難事故で死亡。現在の孝太から見て約9年前の出来事だった。

死亡直後に二宮と共に孝太と会話した。そして、由と接触したあとの孝太に重要な助言を与えていく。

能力者であり、リープ、リセット、未来予知ができる。記憶を弄る場面も。

孝太と大切な約束をしている。

二宮 達也(にのみや たつや)

孝太の家の近所に住んでおり、同い年の幼馴染だった。物語開始時点で故人。

セリフがあるのは回想シーンのみ。

小学校二年生の夏に海難事故で死亡。

保坂 幸代(ほさか さちよ)

由の母親。

兄妹が3人いた。兄が1人、姉が1人、双子の妹が1人とのことだが、後述の隆康によって寿命を奪われたり家を追われたりしている。

由が隆康の債務によって死亡した際に、智彦がリセットを用いた。この時の債務のうち4年間を背負わされた。この時点では生存しており、死亡したふりをしつつ由に背負わされた債務を返す方法を身に着けていた。

双子の妹は神谷恵理の母、現在の神谷智恵である。このため、エリからは叔母と呼ばれている。

宮藤 由紀(みやふじ ゆき)

由の父方の祖母で、57歳。由が高校に入るまでは祖母と二人で暮らしていた。

由の父親である智彦は、この人が19歳の頃に生まれた。

保坂家の血が流れているわけではないので、能力者ではない。

CGをよく見るとinfinity-Sの文字が…。

保坂 智彦(ほさか ともひこ)

由の父親。旧姓は宮藤。故人。

保坂家に婿として入ったため、苗字が変わっている。また、その妻から能力をコピーしてもらっている。

子供は長男と由の二人がおり、由はこの人が23歳の時に生まれた。

暴挙に出た義父(=由の母方の祖父)を殺害する。

由が落命した際に、15年分(債務は30年分、後述)のリセットを由に行使した。この時、自身の余命は8年しかなく、残りの22年分を妻と息子に押し付けざるを得なかった。

リセットによって取り消された記憶を書き戻すこともできる。

保坂 隆康(ほさか たかやす)

保坂幸代の父親で、由から見ると祖父。故人。本作の黒幕。

自身の人生のためにリセットを行使し、その債務を孫の代まで背負わせた。

子が4人おり、長男、長女、幸代、智恵(幸代と智恵は双子)。後ろ二人はそれぞれ由の母、エリの母。子は3人と決めていたので、一番最後に生まれた智恵を家から追い出した。

元々は能力者ではなく、何らかの理由(前世の記憶?)で知った「能力」を手に入れるために保坂家の婿となった。そして、妻(=由の母方の祖母)からリセットをコピーしてもらうと、70年分の時間を遡った。その直前に智彦にナイフで殺害される。

リセットの債務は70*2=140[年]であり、長男と長女に計50年、妻に30年、当時胎児だった由に60年の債務が残った。

能力者が増えすぎると間引きの対象となることも知っていた。このため、能力の記憶のみ持ち合わせていた自身が能力者として転生するために、保坂家からリセットをパクりつつ能力者の数を減らしたことが全ての原因であると言える。リセットを用いて一秒でも長く生き延びることを目指していた。

神谷 智恵(かみや ともえ)

神谷智恵のグラフィック

エリの母親。

実は保坂幸代の双子の妹であり、旧姓は保坂。隆康は3人(長男、長女、幸代)しか子が欲しくなかったので、最後に生まれたこの人は保坂家から縁を切られている。このため、エリと由は親戚である。

保坂家の血が流れているため能力者であり、少なくともリープを使える。

発言の矛盾のため、リセットが使えるかは不明。

その他のキャラクター

  • 孝太の両親
    • 幼馴染を失い精神的にヤバくなっていた孝太をカウンセリングに連れて行ったり、孝太の受験を快く後押ししたり、由に世話を焼いたり。
  • カウンセラー
    • 幼馴染を失い精神的にヤバくなっていた孝太を回復させた。幼少期に母親を失っている。
  • 達也の母
    • セリフが非常に少ない。
  • 由の兄
    • 故人。由の4歳ほど上と思われる。
    • 由が由の祖父の債務によって殺害された際に、智彦がリセットを用いた。この時の債務18年分を払ったところ、死亡した。もともと短命だったのだろう。
    • 名前は不明。
  • トラックの運転手二人組
    • 踏切内にトラックを放置するやべーやつ。
  • 医師
    • 鉄道事故に巻き込まれた孝太を治療するが…
  • 孝太・真一の小学校・中学校のクラスメイト
    • スッポンスッポンスッポン(以下略)

用語解説

私立桜花学園高校

中堅の高校の中では人気が高いようで、卒業後はエスカレーター式で大学に入学できる。その後の国家試験が難関であるとのこと。大学自体の話はほぼ出てこないので、そちらの学部や学科に関する設定は不明。

偏差値58、5教科合計が380点程度の学力。孝太たちが入学した年は125人の新入生がいた。大学と高校の学生と生徒の数は合計で約4000人。

男女共用の学寮がある。いかんでしょ。

リセット

保坂家に代々伝わる能力。寿命を消費して時間を巻き戻すことができる。

正式な行使方法があるようだが、それを知らなくても強く願ったりすることで発動できてしまう。

自分の時間をやり直す場合、1回あたり寿命を2か月消費する。

他人の時間をやり直す場合、巻き戻した時間の二倍の寿命を支払う。

代償を支払う保証人は生きている人間ならば自分でも他人でもよい。ということは、見ず知らずの他人の寿命を吸い上げてリセットできるような気もするが、作中でその辺の言及はない(と思う)。

胎児すら保証人にできてしまうことから、少なくとも本人の同意は不要と思われる。また、行使者と婚姻関係にある者も保証人にされているので、血のつながりが必要とかそういった制限もなさそう。

リープ

魂を肉体から分離できる能力。死者との会話が可能。死者(霊魂)を自分の肉体に憑依させることもできる。

生者、死者ともに発動には条件がある模様。

孝太、エリ、エリの母が行使可能。

能力、能力者

リセットやリープといったものは「特殊能力」の持つ一つの側面に過ぎない。このため、保坂家はリセットを使える家系というよりは特殊能力者の家系と表現するのが正確。保坂家の血が流れている人間はリセット以外も行使できる。

能力には発動条件や発動方法が存在する。無視して発動されることも多いが。

このような能力を持つ人間は世界に100人程度しか存在できず、もし増えすぎた場合は「間引き」される。もちろん世に能力者が溢れかえることを防ぐための処置だが、100人という数字を誰が決めたか不明。

能力は制限付きで他人にコピーしたり譲渡したり出来る。リセットの場合は回数が3回までに制限される。リープは不明。ただし、能力を公にしてはいけないという認識が魂に紐付けられているため、普通は能力をコピーすることはない。そもそも、能力の存在を他人に明かした能力者は命の危険に迫られる。

能力は魂や遺伝子に紐付けられている。このため、今世では無能力者なのに前世で能力者であった記憶を持つ者が生まれることが稀にある。

普通は後天的に能力を得ることができない。

時間の管理者

能力の代償となる時間(寿命)を回収する任務を持つ集団。時間を管理する組織とも。

鷲が時計を持ったマークが彼らの象徴とされている(シチズン?)。

能力の行使によって消費した寿命を、本人または保証人から回収する。

能力者と同じく魂に紐付けられたものであり、生まれた時からその責務を全うする運命にあるという。このため、組織自体が快楽殺人者の集まりというわけではない。

能力者の数が多すぎた場合に間引きを行う役割も持つ。

間引き

世界の能力者の数が100人より多くなりすぎた場合に発生する事象。間引きに選ばれた能力者は死亡する必要がある。

能力者の魂には間引きの対象となった場合に自殺するよう紐付けられているが、もし死亡しなかった場合は時間の管理者に殺害される。

自殺した場合は約3分の2の確率で別の肉体に転生できる可能性があるが、時間の管理者に殺害された場合は転生の可能性が極端に低くなる。そうなった場合は、(おそらく、間引きの対象となったのに自害しなかったことに関して)裁判のようなものを受ける必要がある。

間引きのリストをどのようにして閲覧できるかは不明。

未来を見通す能力

1回あたり1時間の寿命を消費して、自身の大まかな未来を映像のように見ることが出来る。エリが所有していた。後に孝太に譲渡。

課せられた債務を別の人間に割り当てる能力

由の母が死を装ってまで身に着けた能力。これを用いることで、ある人物の債務を他人に押し付けられる。身に着けるには肉体を捨てて魂だけの存在になる必要がある。

これを用いて由に背負わされていた債務を自身と由紀、歩美、かなでに割り当てた。

次のページから章ごとに気になる話題を取り上げて説明します。

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